むくみ・脚ケア

[#53]むくみの原因はひとつじゃない|あなたに合う対策の見つけ方

むくみの原因と対策を解説する記事のヒーロー画像

文=けんぞう(美容整体師・小顔矯正士/施術歴13年・延べ2万7千人以上)

こんにちは、整体師のけんぞうです。「むくみ」とひとことで言っても、原因は人によって全然違います。今日は、むくみがなぜ起きるのかという基本の仕組みから、あなたに合った対策がどこにあるのかまで、順番に整理していきます。
みなみ
みなみけんぞう先生、最近また脚がパンパンで。夕方になると、靴がきつく感じるんです。
けんぞう先生
けんぞう先生それはつらいですね。むくみの相談は本当に多くて、施術の現場でもほぼ毎日のように伺います。
みなみ
みなみむくみ対策っていろいろ聞くんですけど、着圧ソックスがいいのか、水分の摂り方なのか、正直どれが自分に合ってるのか分からなくて。着圧ソックスも試してみたんですけど、あんまり変わった気がしなくて。
けんぞう先生
けんぞう先生それは、履くタイミングが合っていなかったのかもしれませんね。以前もお話ししたと思いますが、着圧ソックスは履く時間帯で結果が変わってきます。
みなみ
みなみああ、そういえば伺った気がします。ただ、いろんな話を聞いてきた分、自分の中でごちゃごちゃになってて。結局どれが自分に効いてるのか、ちゃんと整理できてなかったかもしれません。
けんぞう先生
けんぞう先生それはよくあることです。むくみは原因がひとつじゃないので、対策も人によって変わってくるんです。今日は、まずむくみの正体を知って、そのうえで自分がどのタイプに近いかを一緒に整理していきましょう。

むくみの正体は「余分な水分と老廃物」

けんぞう先生
けんぞう先生まず前提から。むくみというのは、体に残った余分な水分や老廃物のことです。
みなみ
みなみ余分な水分、ですか。
けんぞう先生
けんぞう先生はい。私たちの体には、本来この余分なものを回収して排出する仕組みが備わっています。大部分は静脈が回収して、回収しきれなかった分をリンパ液がリンパ管を通じて回収する。それらは一旦心臓に戻って、その後腎臓へ流れて排泄されます。これが、体本来の排出の流れです。
みなみ
みなみちゃんと流れる仕組みがあるんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生そうなんです。むくみというのは、この流れがどこかで滞っている状態と言えます。そして、どこで滞っているかは、人によって違うんですね。
みなみ
みなみ静脈とリンパ、両方が関わってるんですか。
けんぞう先生
けんぞう先生そうです。役割分担があって、日常の水分の回収はほとんどが静脈の仕事です。血液は心臓のポンプ機能で送り出されて、また心臓に戻ってきますが、その循環の中で静脈が余分な水分を吸収しています。リンパは、静脈で回収しきれなかった、もう少し大きな老廃物やタンパク質を中心に回収する役割です。
みなみ
みなみリンパマッサージってよく聞きますけど、この回収のことを助けてるってことなんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生そうなんです。ただ、リンパはポンプの役割をする臓器がないので、筋肉の動きや呼吸によって、じわじわと流れていく性質があります。だから、動かない時間が長いと、リンパの流れも滞りやすくなるんです。
みなみ
みなみ静脈もリンパも、流れが止まってしまうことがダメなんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生その通りです。ここまでが、むくみを理解するための土台になります。この上で、具体的にどこが滞りやすいのかを見ていきましょう。
みなみ
みなみちなみに、むくみって朝と夜で違うのはなぜですか。私、朝はそんなに気にならないのに、夕方になるとパンパンになるんです。
けんぞう先生
けんぞう先生それにもちゃんと理由があります。朝は、寝ている間ずっと横になっていたので、脚が心臓と同じくらいの高さにあった状態です。重力の影響を受けにくいので、水分が心臓に戻りやすいんですね。
みなみ
みなみなるほど、寝てる間は脚が高い位置にあるようなものなんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生そうです。ところが日中、座ったり立ったりしていると、脚は心臓よりずっと低い位置にあり続けます。重力に逆らって水分を押し戻す力が、少しずつ追いつかなくなっていく。それが夕方にかけて溜まっていく理由です。多くの方に見られる、自然な変動なんですよ。

むくみが起きる主な原因

けんぞう先生
けんぞう先生ここからは、むくみに関わる主な原因を整理していきます。大きく分けると4つです。
けんぞう先生
けんぞう先生一つ目は、水分バランスの乱れ。水分が足りていなくても、逆に摂り方のタイミングが悪くても、むくみにつながります。
みなみ
みなみ水分は摂ればいいってものでもないんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生そうなんです。特に見落とされやすいのが、寝る直前のがぶ飲みです。睡眠中は体が眠りを守るため、尿の生成を減らす仕組みが働いています。いわば「下の蛇口が閉まった状態」なんですね。その状態で水分をたっぷり入れて寝れば、朝むくむのは当然の結果です。
みなみ
みなみそれ、前にも伺った覚えがあります。蛇口が閉まってるところに水を足しちゃってる、っていう話ですよね。
けんぞう先生
けんぞう先生そうです。ここで、理想の水分リズムをもう一度整理しておきましょう。まず朝起きてすぐ、たっぷり飲むこと。実は寝ている間にもコップ1杯分くらいの汗をかいていて、朝起きた瞬間が一日でいちばん水分が枯渇しているタイミングなんです。
みなみ
みなみ寝てるだけでそんなに汗をかいてるんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生そうなんです。だから朝は「これから飲む」のではなく「もう不足している」状態から始まっています。そこから日中はこまめに補給していく。そして目安として、就寝の3時間ほど前までに、1日に必要な水分量を摂り終えておくのが理想です。
みなみ
みなみ3時間前までなんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生はい。そして、飲めなかった分を寝る直前に帳尻合わせで一気に飲む、というのがいちばん避けたいパターンです。そうすると、夜中にトイレで目が覚める、寝起きに顔がむくむ、あるいは寝ている間に尿が漏れてしまう。このどれかが起きやすくなります。
みなみ
みなみ尿漏れも関係あるんですか。
けんぞう先生
けんぞう先生はい。ただ、これは産後や年齢のせいと決めつけるものではないんです。副交感神経の働きのひとつに、尿意や便意を抑えるという役割があります。睡眠中は本来、この副交感神経が優位になって、抑える機能がしっかり働いている状態が理想です。
みなみ
みなみ副交感神経が、抑える役割もしてるんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生そうなんです。ところが、自律神経の切り替えがうまくいっていない状態、つまり寝ているのに副交感神経優位に切り替わりきれていない状態で、そこに水分のがぶ飲みが重なると、抑える機能が十分に働かないまま水分だけが増えることになります。漏れてしまうのは、体の機能としてはむしろ当然の結果なんです。
みなみ
みなみ骨盤底筋の強さというより、切り替えがうまくいってるかどうかなんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生そこが本質的な部分です。骨盤底筋の状態も無関係ではありませんが、まず自律神経の切り替えがうまくいっているかどうかが土台にあります。お子さんの場合も同じ仕組みで、寝る前の水分が多いと夜尿につながることがあります。
みなみ
みなみ大人も子どもも、寝る前の水分は関係してくるんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生それだけではないんです。夜中に水分過多の状態が続くと、体は本来お休みモードでいたいところを、処理のために交感神経が優位になりがちになります。結果として睡眠の質が下がるだけでなく、胃腸など消化器系の働きも落ちて、下痢や便秘を繰り返すことにもつながりやすくなります。
みなみ
みなみ水分の摂り方が、そこまで影響するんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生もうひとつ、知っておいてほしいことがあります。体の中で水分を溜めておくタンクの役割をしているのは、筋肉なんです。
みなみ
みなみ筋肉が水分を溜めてるんですか。
けんぞう先生
けんぞう先生そうなんです。だから筋肉量が減ってくると、水分を溜めておく容量そのものが小さくなります。すると、摂っている水分量が適正であっても、溜めておける場所が少ない分、頻尿になりやすくなるんです。
みなみ
みなみ量が多いからじゃなくて、溜める場所が減ってるからなんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生そうです。もちろん、骨盤底筋の緩みも頻尿には関係してきます。特に出産の回数が多いお母さんほど、腹筋や骨盤底筋群をきちんと鍛えておくことが本来は大切です。それは反り腰の予防にもつながりますし、仰向けで眠りやすい体づくりにもつながっていきます。
みなみ
みなみ産後の私にとっては、他人事じゃない話ですね。
けんぞう先生
けんぞう先生3人のお子さんを育てているみなみさんには、特に意識してもらいたい部分です。この続きは骨盤まわりの記事で詳しくお話ししているので、また改めてご紹介しますね。
けんぞう先生
けんぞう先生逆に、日中に水分を摂らなすぎるのも問題です。体が「水分が入ってこない」と判断すると、少ない水分を溜め込もうとする方向に働くことがあります。多すぎても少なすぎても、タイミングが悪くても、むくみにつながる。だからこそ「朝たっぷり、日中こまめに、夜は控えめ」というリズムが大事になってきます。
けんぞう先生
けんぞう先生二つ目は、血流の滞り。座りっぱなし、立ちっぱなしなど、同じ姿勢が続くと、脚の血の巡りが悪くなりやすくなります。
みなみ
みなみデスクワークだと、ずっと座りっぱなしです。
けんぞう先生
けんぞう先生座りっぱなしの状態では、股関節・膝関節・足関節が曲がったまま固定されます。関節が深く曲がると、その周りを通っている血管やリンパ管も、折れ曲がったような状態になるんです。
みなみ
みなみ血管やリンパ管も、曲がってしまうんですか。
けんぞう先生
けんぞう先生ホースを強く折り曲げると水の流れが悪くなるのと同じイメージです。その状態が長時間続くと、当然、体液の巡りや流れは悪くなり、冷えやむくみの原因になります。
みなみ
みなみ座り方そのものが、流れを止めちゃってるんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生はい。ちなみに、これは日中の座り姿勢だけの話ではありません。夜、横向きでダンゴムシのように丸まって寝ている方も、同じ状態が起きています。
みなみ
みなみ寝るときもですか。
けんぞう先生
けんぞう先生丸まった姿勢は、股関節も膝関節も深く曲がった状態です。日中は座って、夜は丸まって寝る。この2つが重なると、関節が曲がったまま過ごす時間が一日のうちでかなり長くなってしまいます。
けんぞう先生
けんぞう先生三つ目は、筋肉のポンプ機能の低下。特にふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれていて、歩く・立つといった動きで筋肉が伸び縮みすることで、脚に溜まった血液を心臓へ押し戻すポンプの役割を担っています。この動きが少ないと、巡りが滞りやすくなります。
みなみ
みなみ二つ目の血流の滞りと、何が違うんですか。
けんぞう先生
けんぞう先生近い話ではあるんですが、こちらは「動かしても押し戻す力が弱い」場合の話です。筋肉量が少なかったり、日頃から歩く量が少なかったりすると、たとえ姿勢を変えても、ポンプとしての力自体が弱いことがあります。特に年齢を重ねると、筋肉量の低下でこの力が落ちていく傾向があります。
けんぞう先生
けんぞう先生四つ目は、冷え。体が冷えていると血管が縮こまり、血流がさらに滞りやすくなります。
みなみ
みなみ冷えとむくみって、セットで語られること多いですよね。
けんぞう先生
けんぞう先生そうなんです。血管が縮こまると、ただでさえ滞りやすい流れが、さらに通りにくくなります。冷房の効いた室内に長時間いる、薄着で過ごす、といった環境も影響します。夏場にオフィスの冷房で脚だけ冷えている、という方も多いですね。
みなみ
みなみ夏なのに脚が冷たいこと、よくあります。
けんぞう先生
けんぞう先生冷房の風が直接当たり続ける、素足やスカートで過ごす時間が長い、といった条件が重なると、外は暑いのに脚だけ冷えている状態になりやすいんです。膝掛けを使う、風向きを調整するといった対策も、地味ですが助けになります。
みなみ
みなみ4つも原因があると、どれが自分に当てはまるのか分からなくなりそうです。
けんぞう先生
けんぞう先生一つだけとは限らず、複数が重なっていることも多いんです。だからこそ、まず自分がどのタイプに近いかを知ることが、対策の近道になります。

父の話から見えてきたこと

ゴルフ場でふくらはぎをさするみなみの父
みなみ
みなみそういえば、うちの父もゴルフの後によく脚がむくむって言ってます。出張も多いので、飛行機や新幹線に長く座ってる日はもっとひどいみたいで。
けんぞう先生
けんぞう先生それはまさに、血流の滞りとポンプ機能の低下が重なっているケースですね。ゴルフは長時間歩くようで、実はスイングの瞬間以外は待ち時間も多く、同じ姿勢が続きやすい。移動中の座りっぱなしも加わると、ふくらはぎのポンプがほとんど働かない時間が長くなります。
みなみ
みなみ父の場合、水分とか冷えというより、動かない時間の長さが原因なんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生そう見えますね。年齢を重ねると、筋肉量の低下でポンプ機能そのものが弱くなる傾向もあるので、そこも重なっているかもしれません。このように、同じ「むくみ」でも背景はまったく違うんです。
みなみ
みなみ父にも何か伝えられることってありますか。
けんぞう先生
けんぞう先生ゴルフのラウンド中や移動中に、意識的にふくらはぎを動かす時間を作ることですね。かかとの上げ下げを数回するだけでも、ポンプ機能を働かせる助けになります。飛行機や新幹線の中でも、座ったままできる動きなので、出張が多い方には特に取り入れやすいと思います。
みなみ
みなみ今度伝えてみます。父も年齢のことは気にしているみたいなので。
けんぞう先生
けんぞう先生年齢による変化そのものは避けられませんが、動かし方の工夫で負担を減らせる部分は多くあります。諦める必要はまったくないんですよ。

むくみタイプ セルフチェック

むくみタイプのセルフチェックを一緒に確認するけんぞう先生とみなみ
けんぞう先生
けんぞう先生ここで、自分がどのタイプに近いか、簡単にチェックしてみましょう。当てはまる項目をいくつか見てみてください。
けんぞう先生
けんぞう先生【水分タイプ】に近い方の傾向です。
  • 寝る前に水分をたくさん摂る習慣がある
  • 日中はあまり水分を摂らず、まとめて飲むことが多い
  • 夜中にトイレで目が覚めることがある
けんぞう先生
けんぞう先生【血流タイプ】に近い方の傾向です。
  • デスクワークで座りっぱなしの時間が長い
  • 立ち仕事が多い
  • 脚を組んで座ることが多い
けんぞう先生
けんぞう先生【ポンプ機能タイプ】に近い方の傾向です。
  • 普段あまり歩かない、運動習慣がない
  • 階段よりエスカレーターを選びがち
  • 出張や移動で長時間座り続けることが多い
けんぞう先生
けんぞう先生【冷えタイプ】に近い方の傾向です。
  • 手足が冷たいと感じやすい
  • 冷房の効いた場所に長時間いることが多い
  • 薄着で過ごすことが多い
みなみ
みなみチェックしてみたら、血流タイプとポンプ機能タイプ、両方に当てはまりました。
けんぞう先生
けんぞう先生それは自然なことです。この2つは特に重なりやすい組み合わせです。複数当てはまる場合は、どちらの対策も取り入れてみるのがおすすめです。次のセクションで、タイプごとに詳しい記事をご紹介しますので、当てはまったものから読んでみてください。

自分のタイプを見つける

けんぞう先生
けんぞう先生では、ここからはタイプ別に整理していきます。当てはまるものがあれば、そこから詳しい記事を読んでみてください。それぞれ、今日お話しした4つの原因のどれに対応しているかも一緒にお伝えします。
けんぞう先生
けんぞう先生デスクワークや立ち仕事で、同じ姿勢が長く続く方。血流の滞りとポンプ機能の低下が主な原因と考えられます。座り方や休憩の取り方に工夫の余地があります。
けんぞう先生
けんぞう先生水分の摂り方に心当たりがある方。摂りすぎ、摂らなすぎ、タイミングの偏り、どれもむくみにつながります。この記事では、水分の巡りの仕組みを、ストローに例えて分かりやすく解説しています。
けんぞう先生
けんぞう先生寝る前に水分を摂る習慣がある方。睡眠中は体が眠りを守るため、尿の生成を減らす仕組みが働いています。その状態で水分を摂りすぎると、翌朝のむくみにつながりやすくなります。今日お話しした「朝たっぷり、夜は控えめ」のリズムを、より具体的に掘り下げています。
けんぞう先生
けんぞう先生着圧ソックスを使っている、または検討している方。使うタイミングと圧のかけ方で、結果が正反対になることがあります。特に「お風呂上がりに履いて寝る」という使い方には注意が必要です。
みなみ
みなみ着圧ソックスも、履けばいいってものじゃないんですよね。さっきも話に出ましたけど。
けんぞう先生
けんぞう先生そうなんです。良かれと思って履いていたのに、逆にむくみを感じるケースもあります。どんな方が見直したほうがいいか、具体的な4つのポイントに整理した記事もあるので、みなみさんも一度見返してみるといいかもしれません。
けんぞう先生
けんぞう先生足を高くして寝る方法が気になる方。理にかなった方法ですが、やり方を間違えると逆効果になることもあります。正しい高さの目安まで含めて解説しています。
けんぞう先生
けんぞう先生夜中に足がつることもある方。むくみと足つりは、根っこにある「巡りにくさ」が共通していることが多いです。今日お話しした4つの原因が、こむら返りにどうつながるかを解説しています。

タイプに関わらず、今日からできること

けんぞう先生
けんぞう先生どのタイプであっても、まず共通して意識してほしいことがあります。
けんぞう先生
けんぞう先生一つ目は、同じ姿勢を続けないこと。デスクワークでも移動中でも、1時間に一度は足首を動かす、立ち上がって歩く。これだけで、ふくらはぎのポンプ機能を働かせる助けになります。
みなみ
みなみ具体的にはどう動かせばいいですか。
けんぞう先生
けんぞう先生座ったままでも構いません。かかとを上げ下げする、足首を回す、つま先を上下に動かす。これだけでふくらはぎの筋肉が動き、ポンプとして働いてくれます。トイレに立ったついでや、休憩のタイミングで、こまめに取り入れてみてください。
けんぞう先生
けんぞう先生二つ目は、水分を「朝たっぷり、夜は控えめ」のリズムで摂ること。寝る直前のがぶ飲みは避けて、日中こまめに補給する形に整えてください。目安として、体重×40mlという数字がよく使われますが、あくまで目安として捉えてもらえたらと思います。
みなみ
みなみ飲めなかった日はどうすればいいですか。
けんぞう先生
けんぞう先生無理に取り戻そうとして、寝る前に一気に飲む必要はありません。寝る直前は喉を湿らせる程度にとどめて、翌朝目が覚めてからたっぷり飲むリズムに作り替えていく方が、体には合っています。
けんぞう先生
けんぞう先生三つ目は、湯船に浸かること。温めることで血の巡りをつくる助けになります。シャワーだけで済ませている方は、まずここから見直してみてください。
みなみ
みなみどのくらいの時間浸かればいいですか。
けんぞう先生
けんぞう先生ぬるめのお湯で10分程度が目安です。長時間の熱いお湯は体への負担が大きいこともあるので、無理のない範囲で続けられる形を選んでください。
みなみ
みなみ特別なことじゃなくても、できることがあるんですね。
けんぞう先生
けんぞう先生はい。原因が複数重なっている場合ほど、この基本を整えることが土台になります。そのうえで、自分のタイプに合った記事で、もう一歩踏み込んだ対策を見てもらえたらと思います。

よくある質問

Q. むくみと体重の増加は関係ありますか?

実は、思ったほど体重の数値には出てこないことが多いんです。ゼロではありませんが、朝起きたときにパンパンにむくんでいた脚が、夕方にはすっきりして見た目には引き締まったように見えても、体重計の数字にはそれほど変化がない、ということはよくあります。逆に、かなりむくんで太ったように見える日でも、体重の増加としてはそこまで感じられないことも多いです。見た目の変化と体重の数字は、必ずしも一致しないものだと捉えておいてください。

Q. マッサージでむくみは変わりますか?

マッサージは、滞っている流れを一時的に動かす助けになります。ただ、根本の原因(座りっぱなし・水分の摂り方・冷えなど)が変わらなければ、また同じことの繰り返しになりやすいです。マッサージは対症療法、原因への対策は根本のアプローチ、と分けて考えてもらえたらと思います。

Q. サプリメントや漢方でむくみは変わりますか?

体質や状態によって合う・合わないがあるため、一律には言えません。気になる場合は、自己判断で続けるのではなく、薬剤師や医師に相談したうえで検討してください。

Q. むくみやすい体質は遺伝しますか?

血管やリンパ管の太さ、いわば「ホースの太さ」にあたる部分は、遺伝による個人差があります。ここは先天的なもので、変えることはできません。ただ、水分の摂り方や食生活といった生活習慣は遺伝とは関係のない、後天的な部分です。変えられないところを気にするより、変えられる生活習慣の側で対応していく、という考え方が現実的だと思います。

Q. 靴下の跡がくっきり残るのは、むくみが強いサインですか?

靴下やストッキングの跡が残りやすい方は、その部分に水分が滞っているサインと考えられます。跡がすぐに消える日と、なかなか消えない日がある場合は、その日の姿勢や水分の摂り方を振り返ってみると、原因が見えてくることがあります。日によって差が大きい場合は、生活の中の要因が関わっている可能性が高いです。

Q. 生理前にむくみが強くなるのですが、これも同じ仕組みですか?

ホルモンバランスの変化によって、体が水分を溜め込みやすくなる時期があります。これは今回お話しした水分バランスや血流の話とは別の要因が関わっているため、この記事の範囲を超えます。周期的に強く出る場合は、婦人科での相談も選択肢に入れてみてください。

Q. 産後のむくみと、この記事の内容は関係がありますか?

産後は体内の水分バランスやホルモンバランスが大きく変化する時期で、今回お話しした4つの要因に加えて、出産にともなう特有の変化も重なります。基本的な考え方の部分は共通していますので、まずはこの記事で全体像をつかんでいただき、そのうえで気になる項目から詳しい記事を読んでいただくのがおすすめです。無理のない範囲で、少しずつ整えていってください。

こんな時は、まず医療機関へ

けんぞう先生
けんぞう先生ここまでは生活の中で起きるむくみについてお話ししてきましたが、注意してほしいケースもあります。
けんぞう先生
けんぞう先生片脚だけが急にむくんだ場合、むくみと一緒に痛みや熱っぽさがある場合、息苦しさを伴う場合。これらは、血管の病気など医療機関での検査が必要なサインの可能性があります。自己判断でケアを続けず、早めに受診してください。
みなみ
みなみ両脚とも同じようにむくんでいる場合は大丈夫なんでしょうか。
けんぞう先生
けんぞう先生両脚に同じようにむくみが出ている場合は、生活の中の要因であることが多いです。ただ、それでも長期間続く場合や、むくみと一緒に体重の急な増加がある場合は、心臓や腎臓の状態を確認しておくと安心です。
けんぞう先生
けんぞう先生また、心臓・腎臓・肝臓の病気がある方、医師から水分制限を受けている方は、この記事の水分に関する内容よりも、必ず主治医の指示を優先してください。この記事は一般的な傾向としてお伝えしているもので、持病がある方の個別の状態に代わるものではありません。
みなみ
みなみ自己判断で色々試す前に、まず気になったら相談する、ということですね。
けんぞう先生
けんぞう先生そうです。生活の工夫で対応できる範囲と、専門的な検査が必要な範囲を分けて考えることが、遠回りをしない近道になります。

一つの対策で終わらせないために

みなみ
みなみ今日、こうやって原因ごとに整理して聞けて、頭の中がすっきりしました。今まで、着圧ソックスがいいって聞いたら着圧ソックス、水がいいって聞いたら水、って、それぞれ別々の知識として持ってた気がします。
けんぞう先生
けんぞう先生それ、実はとても多いパターンなんです。むくみ対策の情報はたくさんあるのに、自分の状態に対してその対策が合っているかどうかを判断する材料は、意外と少ないんですよね。
みなみ
みなみ単発の知識として持ってるだけで、つながってなかったのかもしれません。それぞれ試してみても、なんとなく効果を感じなくて、次に聞いた方法に乗り換えて、みたいなことを繰り返してました。
けんぞう先生
けんぞう先生だからこそ、今日お話ししたような「原因から考える」という順番を持っておいてほしいんです。自分がどのタイプに近いかが分かれば、次に何を試せばいいかも自然と見えてきます。今日ご紹介した記事は、それぞれこの4つの原因のどれかに深く関わるものです。気になったものから、少しずつ読んでみてください。
みなみ
みなみ全部一気にやろうとしなくてもいいんですよね。
けんぞう先生
けんぞう先生はい。むしろ、自分に一番当てはまりそうなものから、一つずつ試していくのがおすすめです。

まとめ

検査で特に異常なしと言われたのに不調が続く方、そこからが当サイトの領域の出番です。あきらめる必要はありません。その不調、寝具や生活習慣のどこかひとつを変えるだけでは片付かないかもしれません。身体の状態を整えたうえで、自分に合った対策を選んでいきましょう。

※この記事の内容は一般的な情報提供であり、診断や治療の代わりにはなりません。


執筆・監修:けんぞう先生(整体師/施術歴13年・延べ2万7千人以上)