[#17]むくみ対策、いちばんの近道は「水」かも?ストローで例える血流と水分の話
「水はこまめに飲んだ方がいいですよ」
健康の話になると、必ずと言っていいほど出てくるこの言葉。よく聞くけれど、正直「なんで?」と思ったことはありませんか。
飲んだら飲んだで、トイレが近くなるだけな気もする。むくみが気になるなら、むしろ水分は控えた方がいいんじゃないの…?
こんにちは、整体師のけんぞうです。今日はそんな疑問に、施術歴23年・延べ4万5千人の身体と向き合ってきた立場から、身近な「ストロー」に例えてお答えします。読み終わる頃には、「だから水分が大事なんだ」が、すとんと腹落ちするはずです。
健康の話になると、必ずと言っていいほど出てくるこの言葉。よく聞くけれど、正直「なんで?」と思ったことはありませんか。
飲んだら飲んだで、トイレが近くなるだけな気もする。むくみが気になるなら、むしろ水分は控えた方がいいんじゃないの…?
こんにちは、整体師のけんぞうです。今日はそんな疑問に、施術歴23年・延べ4万5千人の身体と向き合ってきた立場から、身近な「ストロー」に例えてお答えします。読み終わる頃には、「だから水分が大事なんだ」が、すとんと腹落ちするはずです。
もくじ
水を飲むと、なぜいいの?――正直ピンときていませんでした
みなみけんぞう先生、前から聞きたかったことがあるんです。「水をこまめに飲みましょう」ってよく言われるじゃないですか。あれ、なんでなんですか?
けんぞう先生お、いい質問ですね。みなみさんは、どう思ってました?
みなみ正直…トイレが近くなるだけな気がしてて(笑)。あと、私むくみやすいので、水分を摂りすぎたらもっとむくむんじゃないかって、ちょっと控えめにしてたんです。
けんぞう先生ああ、それはすごくよくある誤解です。実はね、逆なんですよ。水分が足りていない方が、むくみやすい状態に近づいていくんです。
みなみええっ、逆…?
けんぞう先生はい。それを説明するのに、僕がいつも使っている例え話があるので、今日はそれでお話ししますね。用意するのは、ストローです。
血管とリンパ管は「ストロー」。中身の濃さで流れが変わる
けんぞう先生みなみさん、タピオカジュースって飲んだことあります?
みなみありますあります。あの太いストローの。
けんぞう先生そうそう。あの太いストローと、バーでカクテルについてくる細いストロー、両方をイメージしてください。実は身体の中の血管やリンパ管も、人によって太さに違いがあるんです。傾向として、男性は太いストロー寄り、女性は細いストロー寄りの方が多い。もちろん全員がそうというわけではないですよ。あくまで傾向の話です。
みなみへえ…! 私は細いストローの方かもしれないんですね。
けんぞう先生その可能性はありますね。それでね、ここからが本題。細いストローで、サラサラのお水を飲むのと、ドロッとした濃いスムージーを飲むの、どっちが大変ですか?
みなみそんなの絶対スムージーです。細いストローだと、頬が痛くなるくらい吸わないと上がってこない(笑)。
けんぞう先生ですよね。あと、タピオカの粒がストローの途中で詰まって上がってこない時って、なかなかストレスですよね(笑)。実は身体の中でも同じことが起きています。血液やリンパ液の水分が足りなくなると、中身が「濃いスムージー」の状態に近づく。そうすると、同じ管の中でも流れがゆっくりになってしまうんです。
みなみあ…! だから水分が大事なんだ。中身をサラサラに保つため…!
けんぞう先生その通りです。水分は「流すための材料」なんですよ。ストロー(管)の太さは簡単には変えられません。でも、中を通る液体の状態は、日々の水分で変えられる。ここが今日いちばん持って帰ってほしいところです。
流れがゆっくりになると、身体で何が起きるか
みなみでも先生、流れがゆっくりになると、具体的には何が困るんですか?
けんぞう先生大きく2つあります。まず1つ目が、みなみさんの気にしている「むくみ」です。
みなみきた…!
けんぞう先生身体の中では、使い終わった水分や老廃物を、静脈とリンパ管が回収しています。ゴミ収集車みたいなものですね。ところが流れがゆっくりになると、回収が追いつかなくなる。回収されなかった余分な水分が足元などに残ったままになる。これがむくみの正体のひとつです。
みなみ水分を控えたら、回収車の燃料まで減らしてたようなものなんですね…。
けんぞう先生うまいこと言いますね(笑)。まさにそういうことです。そして2つ目が、肩こりや脚の重だるさです。血液は、酸素や栄養を筋肉に届ける配達員でもあります。流れがゆっくりになると、配達が遅れて、筋肉が疲れやすく、硬くなりやすい状態に近づいていく。
みなみむくみとこりって、別の悩みだと思ってましたけど、根っこのところでつながってるんですね。
けんぞう先生そうなんです。どちらも「流れ」の問題という共通点があります。デスクワークでふくらはぎの筋肉を動かさない時間が長いと、さらに流れは滞りやすくなります。この話は別の記事で詳しくしているので、そちらも読んでみてください。
日中の「流れ」は、夜の睡眠にもつながっている
みなみあの、先生。このサイトって睡眠の話が多いですけど、水分と睡眠もつながってるんですか?
けんぞう先生いいところに気づきましたね。つながっています。睡眠って、日中に溜まった疲れや老廃物を片付ける「リセットの時間」なんです。ところが日中の流れが悪いままだと、夜になっても回収作業が山積みの状態で眠ることになる。
みなみ残業を持ち帰ってるみたいな…。
けんぞう先生そうです。身体がお休みモードに切り替わりたいのに、片付け仕事が残っている。これでは深く休みにくい状態になってしまいます。「寝ても疲れが取れない」背景には、姿勢や自律神経だけでなく、こうした日中の水分・血流の状態も関わっているんですよ。
みなみ水を飲むことが、夜の眠りの準備にもなってたんだ…。全然知らなかったです。
「1日2L」って本当?――答えは「人による」
みなみ先生、よく「1日2L飲みましょう」って聞きますけど、あれって本当なんですか? 好きなモデルさんも言ってたし、美容系のインフルエンサーさんの投稿でもよく見かけるんですけど。
けんぞう先生出ましたね、2L説(笑)。ほぼ全員が口を揃えて「1日2L」と言うんですが、結論から言うと、あれは正確ではありません。答えは「人による」です。
みなみ人による…?
けんぞう先生ひとつの目安になるのが「体重の数値×40ml」という考え方です。極端な例えをしますね。体重30キロの小学生と、250キロのお相撲さん。この2人に必要な水分量が同じなわけ、ないですよね?
みなみたしかに! そこまで極端だと、すごく分かりやすいです(笑)。
けんぞう先生でしょう(笑)。身体の大きさが違えば、中を流れる液体の量も違う。だから「みんな一律2L」ではなくて、自分の身体に合わせた量を知ることが大事なんです。ただしこれはあくまで目安です。腎臓や心臓の病気などで水分制限のある方は、必ず主治医の指示を優先してくださいね。
みなみはい。あ、先生、もうひとつ。私、コーヒーとか緑茶をよく飲むんですけど、あれも水分量に入れていいんですか?
けんぞう先生いい質問です。緑茶やコーヒーみたいなカフェイン入りの飲み物、特に寒い時期は身体を温めてくれるし、おいしいですよね。飲むのはもちろん自由です。ただ、気をつけてほしいのは「1日の水分量にはカウントしない」ということ。
みなみええっ、カウントしないんですか!? 私、コーヒーで水分摂った気になってました…。
けんぞう先生そこが落とし穴なんです。カフェインには尿として水分を出しやすくする働きがあるので、「流すための材料」としては当てにしない方がいい。カフェイン入りの飲み物は楽しみとして飲んで、水分量は水やカフェインのないお茶で数える。この分け方を覚えておいてください。
じゃあ、いつ飲めばいいの?
みなみ量は分かりました! じゃあ私、今日から寝る前にまとめて飲みます。「今日は忙しくて全然水分取れてなかったー!」って気づくの、いつも寝る前なので(笑)。
けんぞう先生あ、ちょっと待って(笑)。その「寝る前の帳尻合わせのがぶ飲み」こそ、いちばんの落とし穴なんです。翌朝のむくみにつながりやすい飲み方なんですよ。
みなみええっ、そうなんですか!? 完全にやってました…。
けんぞう先生基本は「朝たっぷり・日中こまめに・夜は控えめ」のリズムです。なぜ寝る前のがぶ飲みがむくみにつながりやすいのか、睡眠中の身体の仕組みも含めて詳しくまとめた記事があるので、今日の話とセットで読んでみてください。量とタイミング、両方そろって「流れる身体」に近づきますから。
みなみ読みます! あ、あと着圧ソックスでギュッと流すのはどうなんですか?
けんぞう先生それも「使い方とタイミング次第」ですね。こちらも別の記事で詳しく話しているので、リンクを置いておきます。
まとめ――水分は「流すための材料」
けんぞう先生今日の話をまとめますね。
- 血管やリンパ管はストロー。太さは人それぞれで、簡単には変えられない
- でも、中を流れる液体の状態は、日々の水分で変えられる
- 水分が足りないと中身が濃くなり、流れがゆっくりに。むくみ・こり・重だるさにつながりやすい状態になる
- 日中の流れの悪さは、夜の睡眠の質にも関わってくる
- 必要な量は「人による」。目安は体重×40ml。「1日2L」を鵜呑みにしない
- カフェイン入りの飲み物は、1日の水分量にカウントしない
- 飲むタイミングは「朝たっぷり・日中こまめに・夜は控えめ」
みなみむくみが気になるから水分を控える、って完全に逆走してました…。今日から考え方を変えます。
けんぞう先生その気づきが大きな一歩ですよ。焦らず、できるところから始めていきましょう。
※心臓・腎臓・肝臓などの病気がある方や、医師から水分制限を受けている方は、必ず主治医の指示を優先してください。また、片方の脚だけが急にむくむ、痛みや熱っぽさを伴うといった場合は、セルフケアではなく早めに医療機関へ相談を。
執筆・監修:けんぞう先生(整体師/施術歴23年・延べ4万5千人)

