[#22]夜泣き対応で細切れ睡眠のママへ|「回復する眠り」に変える身体の整え方
こんにちは、整体師のけんぞうです。
夜泣きのたびに起きて、あやして、授乳して、寝かしつけて。やっと布団に戻っても、次に泣くまでの「細切れの眠り」しか取れない——そんな毎日を送っているお母さん、本当に多いと思います。
世の中には「子どもをぐっすり眠らせる方法」の情報はたくさんあります。でも今日お話ししたいのは、その逆側。ママ自身の眠りの話です。細切れ睡眠という条件は今すぐ変えられなくても、「眠りに入る時の身体の状態」を整えることで、同じ睡眠時間でも回復の度合いは変えられます。施術歴23年・延べ4万5千人の身体と向き合ってきた立場から、その方法をお伝えします。
夜泣きのたびに起きて、あやして、授乳して、寝かしつけて。やっと布団に戻っても、次に泣くまでの「細切れの眠り」しか取れない——そんな毎日を送っているお母さん、本当に多いと思います。
世の中には「子どもをぐっすり眠らせる方法」の情報はたくさんあります。でも今日お話ししたいのは、その逆側。ママ自身の眠りの話です。細切れ睡眠という条件は今すぐ変えられなくても、「眠りに入る時の身体の状態」を整えることで、同じ睡眠時間でも回復の度合いは変えられます。施術歴23年・延べ4万5千人の身体と向き合ってきた立場から、その方法をお伝えします。
もくじ
寝かしつけグッズは揃えた。でも、ママの回復は置き去り
みなみけんぞう先生、聞いてください…。うちの末っ子、まだ夜泣きがあって。寝かしつけの絵本とか、ねんね用の音楽とか、いろいろ試したんですよ。子どもはそれでコロッと寝ることもあるんですけど。
けんぞう先生お、頑張ってますね。それで、みなみさん自身はどうです?
みなみ私…? 私は、子どもが寝たあと布団に戻っても、なんだか目が冴えちゃって。やっと眠れたと思ったらまた泣き声で起きて。朝には身体がバッキバキです。
けんぞう先生そこなんです。寝かしつけの工夫って、みなさん本当に研究熱心なんですが、ママ自身がどう眠るかは置き去りになりがちなんですよ。今日はそっちの話をしましょう。細切れ睡眠は、今は変えられない前提として受け入れる。その上で「回復する細切れ」と「回復しない細切れ」の違いの話です。
みなみ細切れに、回復するとしないがあるんですか?
「回復する眠り」と「回復しない眠り」の分かれ目
けんぞう先生あります。分かれ目は、眠りに入る瞬間の身体のモードです。身体には、活動のための緊張モードと、回復のためのお休みモードがあります。眠りの仕事は、日中に溜まった疲れをリセットすること。ところが緊張モードのまま眠りに入ると、眠ってはいても身体は戦闘態勢のままで、リセット作業がうまく進まないんです。
みなみ寝てるのに、休めてない…。
けんぞう先生そう。そして夜泣き対応中のママは、この緊張モードに入りやすい条件が揃いすぎているんです。夜中に泣き声で飛び起きる。抱っこであやす。「早く寝てくれないと私が持たない」と気が張る。身体はずっとオンのまま。その状態で布団に戻っても、すぐには眠れないし、眠れても浅い。みなみさんの「目が冴えちゃう」は、まさにこれです。
みなみ私の意志が弱いとかじゃなくて、身体がオンのままだったんですね。
授乳・抱っこの身体が、眠りをさらに浅くする
けんぞう先生もうひとつ、見逃せない要素があります。日中の授乳・抱っこ姿勢です。前かがみで赤ちゃんを抱える時間が長いと、背中が丸くなり、肩が内側に巻いて、背中まわりの筋肉がガチガチに固まっていきます。
みなみそれ、まさに私です。肩こりがひどくて。
けんぞう先生ここが大事なポイントで、緊張モードとお休みモードを切り替える「自律神経」。これは背骨のすぐ近くを通っています。なので背中の筋肉が固まったままだと、この切り替えのスイッチが入りにくくなる。つまり、授乳・抱っこで固まった背中が、夜のお休みモードへの切り替えを邪魔しているんです。産後の眠りが浅くなる仕組みは、別の記事でさらに詳しく話しています。
今夜からできる、「再入眠しやすい身体」のつくり方
みなみじゃあ、夜中に起こされたあと、少しでも早く・深く眠り直すには、どうすれば…?
けんぞう先生ポイントは「布団に戻る前の30秒」です。3つ紹介しますね。
布団に戻る前の30秒(3ステップ)
- 寝かしつけが終わったら、その場で一度だけ大きく伸びをする(前かがみで固まった背中と胸まわりを開いて、抱っこ姿勢をリセットしてから布団へ)
- 布団に入ったら、吐く息を長くする深呼吸を3回(吸うより吐くを長く。「眠らなきゃ」と焦るより、吐き切ることに集中する方が、お休みモードのスイッチが入りやすくなります)
- 「眠れなくても、目を閉じて横になっているだけで休息になっている」と考える(再入眠への焦りそのものが緊張モードの燃料です。ハードルを下げるほど、結果的に眠りやすくなります)
みなみ伸びと深呼吸なら、疲れてても30秒でできますね。
けんぞう先生そこが大事なんです。育児中に何十分もセルフケアの時間は取れません。だから「布団に戻る動線の中に組み込める30秒」に絞りました。深呼吸のやり方は、仰向けと呼吸の記事でさらに詳しく解説しています。
それでも疲れが抜けない時は、日中の「土台」を疑う
けんぞう先生最後にひとつ。夜の工夫をしても疲れが抜けない場合、原因は夜ではなく日中にあることが多いです。姿勢・呼吸・自律神経の連鎖で、疲れが取れない仕組みができあがってしまっているケースですね。この全体像はこちらの記事でどうぞ。
みなみ夜だけの問題じゃなくて、一日の身体の使い方全体の話なんですね。
けんぞう先生その通り。夜泣きの時期は必ず終わりが来ます。それまでの間、「眠れない自分を責める」のではなく、「今の条件の中で回復の質を上げる」方に力を使ってほしいんです。
まとめ――細切れでも、回復の質は変えられる
けんぞう先生まとめます。
- 細切れ睡眠そのものは、今は変えられない前提でいい。変えられるのは「眠りに入る身体の状態」
- 緊張モードのまま眠ると、時間のわりに回復しない
- 授乳・抱っこで固まった背中が、お休みモードへの切り替えを邪魔している
- 布団に戻る前の30秒:大きく伸び→吐く息長めの深呼吸3回→「横になるだけで休息」と考える
- それでも抜けない疲れは、日中の姿勢・呼吸から見直す
みなみ「ママ自身の眠り」って視点、考えたこともなかったです。今夜、伸びと深呼吸からやってみます。
けんぞう先生それで十分です。頑張っているお母さんこそ、自分の身体をいたわる30秒を持ってくださいね。
※気分の落ち込みが続く、涙が止まらない、眠れない状態が長く続くなど、心身の不調が強い場合は、我慢せず産婦人科・自治体の産後ケア窓口・医療機関に相談してください。産後の身体と心はひとりで抱えるものではありません。
このサイトでは、寝具や表面的な対処だけでなく、身体の土台から不調と睡眠を考えるヒントをお届けしています。夜泣きと戦うお母さんの眠りにも、その根っこは同じようにつながっています。
執筆・監修:けんぞう先生(整体師/施術歴23年・延べ4万5千人)

